Webサイトや個人ブログなどWordPressは初心者でも手軽に費用を抑えてサイトを構築・運用できる便利なツールですが、運用の手間やセキュリティリスクがあるため、「ワードプレスはやめた方が良い」と言われることがあります。
本記事では、私がサイト制作や保守で実際に経験した事例をもとに、WordPressの魅力とリスク、安全に運用するためのポイントをわかりやすくまとめました。
特に、企業サイトや重要なサイトを安全に運用するために、ぜひ知っておいてほしいポイントをお伝えします!
- WordPressでサイト運用するか迷っている
- 「WordPressはやめた方が良い」という噂を聞くのでその理由を知りたい
- WordPressを使うリスクや費用について知りたい
- WordPress以外の他の選択肢はあるのか知りたい
WordPressサイト運用の驚くべき実態
企業サイトのセキュリティ、意外と危ない?
Webデザイナーとして働く私が、実際に企業・個人サイトの点検作業で見てきた事例です。驚くべき事実があるので先に紹介します。
個人でWordPressサイトを運用している場合
- 自分のサイトに頻繁にアクセスしており、サイトの状況を頻繁に確認している
- なにか問題が見つかればすぐに調査→更新・対策を行っている
企業でWordPressサイトを運用している場合
- 信頼性が求められるのに、意外と更新が滞っているケースが多い
- 個人ブログよりアクセスが多く、個人情報を扱うこともあるのに脆弱性が放置されたまま、開発終了したプラグインなどそのまま使われていることがよくある
この状況に驚きました。
もちろん、すべての企業サイトがそうではありません。
でも、不動産、美容室、学校、さらには ウェブ関連のIT企業ですら、この問題を抱えていることがあります。
なぜ企業はセキュリティ対策を後回しにするのか?
「じゃあ、企業のサイト管理者はWordPressにログインすらしていないのでは?」
そう思うかもしれませんが… コンテンツの更新(お知らせやブログなど)は定期的に行われているんですよね。
それなのに、なぜセキュリティ対策だけ後回し になってしまうのか謎です…。


WordPressとは?歴史と普及率
WordPressは世界中で利用されている人気のウェブサイト作成ツールで初心者からプロまで幅広いユーザーに愛用されています。


世界でのシェアと日本での普及率
- 世界シェア:
- WordPressは、全ウェブサイトの約43.6%を占めており、世界中で広く利用されています(出典:WordPress.org, News December 16, 2024)。
- 日本での普及率:
日本では、WordPressが58.5%のウェブサイトを支えており、世界平均を大きく上回っています(出典:WordPress.org, News December 16, 2024)。


WordPressの歴史
- 2003年に誕生:
WordPressは、Mike Little氏とMatt Mullenweg氏によって、b2/cafelogというブログソフトウェアを基に開発されました(出典:WordPress.org, About WordPress)。 - 進化の軌跡:
当初は個人ブログ向けのシンプルなツールでしたが、現在では企業サイトやECサイトなど、多様なウェブサイトの構築に対応する強力なコンテンツ管理システム(CMS)へと成長しています(出典:WordPress.org, About WordPress)。
WordPressの4つの特徴とその魅力
WordPressは「オープンソース」として提供されており、基本的に無料で利用できるのも大きな魅力のひとつです。
オープンソースとは、誰でも自由に中身(ソースコード)を見たり、改良したり、配布したりできる仕組みのことです。
世界中の人が改善や機能追加に協力できるため、常に新しい機能や便利なプラグインが増え、安心して使いやすい環境が整っています。
WordPressの魅力は主に次の通りです。
1.直感的な操作
WordPressは専門的な知識がなくても使えるように設計されています。
ドラッグ&ドロップで画像や文字を配置したり、簡単なボタン操作だけでページを作成できるため、初めてウェブサイトを作る人でも迷わず作業できます。
画面に表示される指示やサンプルを見ながら操作できるので、直感的にサイトを作れるのが大きなメリットです。
2.豊富なプラグインとテーマ
WordPressには「テーマ」と「プラグイン」という仕組みがあります。
- テーマ:サイトのデザインや見た目を決めるテンプレートのこと。初心者でもプロっぽいデザインのサイトを簡単に作れます。
- プラグイン:WordPressに新しい機能を追加できる拡張ツールのこと。お問い合わせフォームやカレンダー、セキュリティ対策など、多彩な機能を簡単に導入できます。
テーマやプラグインは無料・有料含め数千種類あり、組み合わせることで、自分だけのオリジナルサイトに近づけることが可能です。
3.SEOに強い
WordPressは検索エンジンがサイトを認識しやすい構造になっています。
たとえば、記事タイトルや見出しの設定、内部リンクの管理などが簡単で、検索結果で上位に表示されやすくなります。
そのため、多くの企業や個人が集客のためにWordPressを選んでいます。
4.簡単なコンテンツ更新
WordPressでは、記事や商品情報、お知らせなどのコンテンツをすぐに更新できます。
例えば、営業時間の変更や新商品の情報を即座に反映させることができ、常に最新情報をユーザーに届けられます。
そのため、ブログ運営や企業サイトの情報発信と相性が良く、手軽にサイトを管理できます。
「WordPressやめた方が良い」とされる理由
WordPressは便利で使いやすい反面、「やめた方が良い」と言われることもあります。その理由は大きく分けて次の3つです。
1. サイトの脆弱性
WordPressは世界中で多くの人に使われているため、サイバー攻撃の標的になりやすいという特徴があります。
サイバー攻撃とは、悪意のある第三者がインターネットを通じてサイトに不正アクセスしたり、情報を盗む行為のことです。
特に、プラグインやテーマが最新の状態でないと、セキュリティ上の弱点(脆弱性)を狙われ、サイトが乗っ取られたり改ざんされる危険があります。
こうした被害は「ハッキング被害」と呼ばれ、サイトが勝手に書き換えられたり、閲覧できなくなったり、個人情報が漏れることもあります。
「自分のサイトは小規模だから大丈夫」と思っても、攻撃者は小さなサイトでも狙うことがあるので注意が必要です。
2. 定期的な更新と管理が必要
WordPress本体だけでなく、プラグインやテーマも頻繁に更新されます。
更新を怠ると、脆弱性が残ったままになり、ハッキング被害のリスクが高まるだけでなく、サイトが正常に動かなくなることもあります。
WordPressを安全に使うには、こまめな管理が不可欠です。
3. トラブル時のリカバリーコスト
もし更新を怠ってサイトが停止したり、ハッキング被害を受けると、復旧には多くの時間と費用がかかります。
企業サイトの場合は、単に修理費だけでなく、サイト停止による信頼の損失も大きな影響になります。
こうした理由から、WordPressを「やめた方が良い」と警告されることが多いのです。
そのため、定期的にサイトの点検や更新をできないのであれば、リスクを伴うのでやめた方が賢明です。


WordPressサイト運用を怠ると起こりうる3つのリスク
ここでは、ワードプレスのサイト運用を怠ったときにおこるリスクについて説明していきます。
まずは、WordPressの代表的な更新項目をあげます。
- ワードプレス本体:ウェブサイト作成の土台となるシステム部分
- テーマ:ウェブサイトのデザインや見た目を決定するテンプレート
- プラグイン:WordPressに機能を追加する拡張ツール
- PHP:ウェブサイトの動作を管理する言語
- データベース:情報を保管するところ
これらが最新またはワードプレス本体に合わせて更新されていないと、サイトが正常に動作しない、サイトがセキュリティリスクにさらされることになります。
WordPressの管理が行き届いていないと以下のリスクが発生する可能性があります。
1.サイトのハッキング被害
プラグインやテーマ、PHPのバージョンが古いと脆弱性を狙われてサイトが乗っ取られる可能性が高くなります。
特に企業サイトの場合は、顧客データやビジネス情報が漏洩するリスクが伴います。
更新を何年間も怠った結果「サイトがハッキングされた」「サイトが急に壊れてしまった」「プラグインを更新したらサイトが見れなくなった」などの事例を多く見てきました。
2.予期せぬ修理やメンテナンスのコスト
サイト更新や管理を怠ると、予期せぬコストが発生します。
コストがかかる事例
- ハッキングされた際の修理費用
- バックアップを取っていなかったためにサイトを再制作する費用
- 数年行われていなかった更新作業に伴う費用+最新バージョンに合わせた改修費用
3.信頼性の低下
サイトが突然表示されなくなったり、不安定な状態になると、ユーザーからの信頼を損ねる可能性もあります。
企業イメージにも影響を与えるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
こうしたリスクを回避するには、WordPressのセキュリティ対策と日々の管理が不可欠です。
- 注意|放置したサイトをむやみに更新しない!
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長期間放置したWordPressサイトに対して、安易に最新バージョンへの更新を行うとテーマやプラグインが最新技術に対応していないことが原因で、サイトが表示されなくなる場合やエラーが発生する場合があります。
更新の前には必ずバックアップを取得し、対応可能な環境かを確認してから実施しましょう。


静的サイトとの違いと運用方針に合った選択
WordPressのような動的サイトと静的サイト(HTMLベース)のどちらを選ぶかもサイト運用には重要です。


動的サイト(WordPressなど)の特徴
WordPressは記事の追加や更新が容易で、頻繁にコンテンツを発信したい場合に適しています。
しかし、セキュリティリスクが伴うため、日々のメンテナンスが必要です。
静的サイト(HTMLベース)の特徴
静的サイトはHTMLファイルがサーバーに保存され、ユーザーにそのまま配信されるため、セキュリティリスクが低く、長期間メンテナンスが不要な点が魅力です。
ただし、記事やコンテンツを頻繁に更新する場合には不向きです。
また、静的サイトはWordPressのような頻繁な更新は不要ですが、それでも不正アクセスやデータ改ざんのリスクはゼロではありません。
特に第三者が不正にファイルをアップロードするなどの攻撃を防ぐために、定期的なチェックとセキュリティ設定が重要です。
- 選択のポイント
-
企業サイトやコーポレートサイトなど、頻繁な更新が不要でセキュリティを重視する場合は静的サイトが適しています。
一方で、コンテンツマーケティングを行い、定期的な記事投稿をしたい場合には、WordPressのような動的サイトが向いています。


サイト運用方針に応じた選択を行うことで、セキュリティリスクと運用効率を両立させることが出来ます。
適切なサイト運用でWordPressのリスクを最小限にする方法
WordPressを安全に利用するために、次の対策を実施しましょう!
- こまめな更新
WordPress本体、プラグイン、テーマのアップデートを忘れずに行い、常に最新の状態を保ちましょう。 - 定期的なバックアップ
万が一のハッキングやトラブルに備え、定期的にデータをバックアップしておくと、迅速に復旧が可能です。 - セキュリティプラグインの導入
不正アクセス対策として、WordPress専用のセキュリティプラグインを導入することで、攻撃リスクを低減します。 - 専門家のサポートを活用する
管理やメンテナンスに不安がある場合は、外部の専門家に定期的なメンテナンスを依頼することで、安全性を保ちながら効率よく運用できます。
こうした対策を取り入れることで、WordPressのリスクを最小限に抑え、安心して利用することが可能です。
ワードプレスのバックアッププラグインの紹介から復元方法について、以下の記事が参考になります。バックアップ手順がわからない方はぜひ読んでみてください。
まとめ|WordPressは適切な管理がなにより必要!
企業サイトは会社の顔になるため、運営にはしっかりと気を配る必要があります。
ワードプレスは非常に使いやすく、便利ですが、更新や保守が適切に行われないとサイトの安全性や機能に悪影響を及ぼすこともあります。
静的サイトと動的サイトの違いとそれぞれの特徴を踏まえた上で、発信したいサービスに合った選択をすることがポイントです。
もし適切な更新方法がわからない場合は、専門家に任せるのが安心です。
長い目で見ると、これも必要なコストです。
外部に依頼をするのはちょっと…という方は、社内にサイト運用担当者を配置し、定期的にデータのバックアップを取ってサイトの見直しを行ってください。
適切なサイト管理によって、企業の信頼性を保つことができます。
今回は「ワードプレスはやめた方が良い?」について詳しく説明してみました。
今後もワードプレスやサイト制作に関する記事、役立つ情報を発信していきます。また次の記事でお会いしましょう!
