MacでWi-Fiに接続していると、「弱いセキュリティ」や「WPAは安全性が低いとされています」といった警告が表示されることがあります。
これは、使用しているWi-Fiの暗号化方式が古く、安全性が低いと判断されているためです。
本記事では、WPAとは何か? という基礎知識から、警告を解除する具体的な手順 まで詳しく解説します。
安全にWi-Fiを利用するためのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
「WPAは安全性が低い」とは?
Macで作業していたところ、Wi-Fi設定を確認したら以下のような警告⚠️がありました。

弱いセキュリティ
WPAは安全性が低いとされています。 詳しい情報。
これが自分のWi-Fiネットワークの場合は、このネットワークのセキュリティタイプを、WPA2/WPA3パーソナル(AES)にするようにルーターを設定してください。

WPAとは?
- WPA(Wi-Fi Protected Access)は、Wi-Fiの暗号化方式の一つですが、現在ではセキュリティが脆弱とされています。
- 特に、WPAの初期バージョンはハッキングされやすく、侵入される可能性があり危険です。
WPA2/WPA3(AES)とは?
- WPA2(AES)やWPA3は、より強力な暗号化技術(AES:Advanced Encryption Standard)を使用しており、安全性が向上しています。
- AES(Advanced Encryption Standard)は、現在の標準的な強力な暗号化方式で、銀行や政府機関でも利用されています。
Macで「弱いセキュリティ」と表示される原因
MacでWi-Fiに接続した際に「弱いセキュリティ」と表示される場合、ルーターの暗号化設定がAppleの推奨する最新の規格に対応していない可能性があります。
Macが推奨するWi-Fiセキュリティ規格
Macが推奨するWi-Fiセキュリティ規格
Appleは、最新のmacOSでは以下の暗号化方式を推奨しています。
- WPA3 パーソナル(最も安全)
- WPA2 パーソナル(AES)(次に安全)
「WPA/WPA2混在モード」や「TKIP」は推奨されていない
- 「WPA2/WPA(PSK:AES)」という設定は、WPAとWPA2の混在モードになっているため、Macが「弱いセキュリティ」と判断する可能性があります。
- 「TKIP」が使われている場合も、セキュリティが弱いと認識されます。
ルーター設定画面に接続する方法
ここでは、ルーターの設定画面に接続する手順を紹介していきます。
パソコンまたはスマホをWi-Fiに接続します。
Google Chrome や Safari などブラウザを開きます。
ルーター設定画面URLやID・パスワードはルーターの裏に書かれていることが多いので、まずはルーター裏を確認しましょう。

ルーター裏に記載あるURLまたは以下のどちらかのIPアドレスをアドレスバーに入力
192.168.1.1
192.168.0.1
こちらは、ルーターの管理画面にアクセスするためのローカルIPアドレスです。
すべてのルーターがこのアドレスを使っているわけではなく、環境によって異なる場合があります。
ソフトバンク光のWi-Fiルーターの場合
192.168.3.1
(主に「光BBユニット」の場合)192.168.11.1
(AirターミナルやBuffalo製ルーターの場合)

アクセスできない場合、以下の方法で 現在使用しているルーターのIPアドレス を確認してください。
Windowsの場合
Win + R
を押して「ファイル名を指定して実行」を開くcmd
と入力してEnter(コマンドプロンプトを開く)- 以下のコマンドを入力しEnter
ipconfig
- 「デフォルトゲートウェイ」の値がルーターのIPアドレス
- 例:
192.168.1.1
や192.168.0.1
など
- 例:
Macの場合
- 「システム設定」 → 「ネットワーク」 → 接続中のWi-Fiを選択
- 「詳細設定」→「TCP/IP」タブを開く
- 「ルーター」の欄に書かれているのがルーターのIPアドレス
ログイン画面が表示されたら、IDとパスワードを入力
- デフォルトのIDとパスワードはルーター本体に記載されています。
- 変更していなければ、
admin
(ID)/password
(パスワード)の場合もあります。
私の場合は、user
(ID)/user
(パスワード)の初期値でした。

セキュリティ設定をWPA2/WPA3に変更する方法
ここでは、WPA2/WPA3(AES)に設定変更 する手順を紹介していきます。
以下は、ソフトバンク光のルーター管理画面です。
契約しているルーターによって管理画面のURLと設定項目が異なります。一例としてご確認ください。

「無線LANの設定」をクリック

「暗号化設定」をクリック

WPA/WPA2混在 → WPA2-PSK(AES)または WPA3-PSK に変更
- 選択肢がある場合は、WPA3-PSKが最も安全
- WPA2-PSK(AES)が選べるなら、それでもOK
- WEPやWPA(TKIP)は選ばない!(脆弱なため)

「設定を保存する」クリック

ルーターリセット、再起動をかける
設定変更後、スマホ・PC・タブレットなど、Wi-Fiを使っている機器を一度「接続解除」してから再接続してください。
接続できない場合、Wi-Fiのパスワードが変更されていないか確認!
設定変更後も「弱いセキュリティ」警告消えない理由
上記の手順で設定変更したのに、Macで「弱いセキュリティ」警告が出続ける場合、以下のような理由が考えられます。
- 「WPA2/WPA(PSK: AES)」の設定 だと、WPA2とWPAが混在するモード になっている
- Appleは「WPA2-PSK(AES)」または「WPA3」を推奨 しており、WPAとの混在を非推奨
→そのため、ルーター側で「WPA2のみ」に設定できない場合、Macは警告を出し続ける
「弱いセキュリティ」警告が消えないの対処方法
ルーターの設定で「WPA2のみ」の選択肢がない場合、以下の方法を試してみてください。
1. ルーターのファームウェアを更新する
ルーターの管理画面に「ファームウェア更新」オプションがある場合、最新バージョンにアップデート すると、設定項目が追加される可能性があります。
2. 「WPA2/WPA(PSK: AES)」のまま使う
- この設定でも通信自体はAES暗号化されているため、ある程度の安全性は確保されているのでそのまま使用する。
3. ルーターを交換する(別のWi-Fiルーターを使う)
例えば、ソフトバンクの「光BBユニット」はカスタマイズ制限が多い ため、WPA2のみを選択できる市販のWi-Fiルーターを使うのも一つの手です。
4. MacのWi-Fi設定を削除して再接続
「弱いセキュリティ」警告が一時的なものの場合、Wi-Fiの設定をリセットすると消えることがあります。
システム設定 → Wi-Fi → 「このネットワーク設定を削除」 → 再接続
まとめ
- ルーターの管理画面で「Wi-Fiのセキュリティ設定」を「WPA2-PSK(AES)or WPA3」に変更すればOK
- 変更後はすべてのデバイスをWi-Fiに再接続する
- ソフトバンク光BBユニットの設定では「WPA2-PSKのみ」を選べない場合がある
- Macの「弱いセキュリティ」警告は消せない可能性が高い(通信の暗号化自体はAESなので一定の安全性はある)
- 解決策として、ファームウェア更新・ルーター交換・Wi-Fi設定リセットを試す
ルーター設定についての不明点があれば、お使いのルーターがどのメーカーかを確認し、該当するサポート窓口に問い合わせてくみてださい。
- 光BBユニット(ソフトバンク純正ルーター)を使っている場合 → ソフトバンク光に問い合わせる
- 市販ルーターを使っている場合 → メーカーのサポート窓口に問い合わせる
- ルーターのメーカーは、本体のラベルやSSIDから確認できる
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