Webサイト制作では、「思ったようにスケジュールが進まない」「クライアントからの返事が遅くて作業が止まる」といったことがよくあります。
こうしたトラブルを防ぐには、最初にしっかりとスケジュール表を作成し、各工程を計画的に進めることが大切です。適切なスケジュール管理ができれば、納期遅れや手戻りを最小限に抑えられます。
本記事では、現役Webデザイナーの私が、Webサイト制作におけるスケジュール表の作り方と、スケジュール管理のポイントを解説します。
なぜWebサイト制作にスケジュール表が必要なのか?
Webサイト制作は、多くの工程を経て完成に至ります。
各フェーズで関係者と連携しながら進めるため、スケジュール管理が不十分だと以下のような問題が発生します。
- 納期遅れ
-
計画が曖昧だと、工程がズレ込み納期が守れなくなる。
- 手戻りの発生
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スケジュールに確認期間を設けないと、修正が後半に集中し、工数が膨らむ。
- クオリティ低下
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時間が足りず、十分なデザインやテストができない。
このような理由から、初期段階でスケジュール表を作成し、各工程の進行管理と確認スケジュールを明確にすることが大事になってきます。
Webサイト制作のスケジュールの立て方
Webサイト制作のスケジュールを立てる際は、以下のようなフローで進めます。
サイトコンテンツが複雑な場合や大掛かりなキャンペーンの場合は、さらに余裕を持ったスケジュールが必要となります。
これから紹介するのは一般的なサイト制作のスケジュールの立て方です。
① 企画(1~2週間)
サイトの目的、ターゲット、コンテンツの方向性を決める段階です。
主な作業
- クライアントや関係者とのヒアリング
- 競合・市場調査
- コンテンツや機能の要件整理
- 大まかなスケジュール策定
スケジュールのポイント
- 企画のズレがあると後工程に影響が出るため、初期段階で要件をしっかり固める。
- クライアントとの合意を得るため、確認の時間を確保する。
② 構成(要件定義・サイトマップ作成)(1~2週間)
サイトの全体構造やページ構成を決める段階です。
主な作業
- 要件定義(機能やコンテンツの細かい仕様決定)
- サイトマップ作成(どのページが必要か整理)
- 簡易ワイヤーフレーム作成(ページごとのレイアウト案)
スケジュールのポイント
- ここでの決定が後の作業に大きく影響するため、クライアントの確認時間を確保。
- 手戻りを防ぐために、詳細な要件を決める。
③ワイヤーフレーム作成(1~2週間)
ページのレイアウトを決め、どの情報をどこに配置するか整理します。
主な作業
- 各ページのワイヤーフレーム作成
- ユーザーフローの確認
- クライアントへ提出・フィードバック対応
スケジュールのポイント
- 確認期間を設け、デザイン前に修正を済ませる。
- 大枠が固まれば、デザイン作業がスムーズになる。
④ デザインカンプ作成(2~3週間)
ワイヤーフレームを元に、デザインを具体化していくフェーズです。
主な作業
- トップページデザイン作成
- 下層ページデザイン作成
- クライアント確認・修正対応
スケジュールのポイント
- クライアント確認を複数回設け、段階的にOKをもらう。
- 修正を想定し、バッファを持たせる。
⑤コーディング(3~4週間)
デザインを元に、HTML/CSS/JavaScriptなどでコーディングを進めます。
主な作業
- 静的ページの作成
- CMS導入・動的機能の実装
- スマホ対応(レスポンシブ化)
スケジュールのポイント
- デザインと並行して進められる部分は先行着手する。
- クライアント確認用のテスト環境を用意し、途中でフィードバックをもらう。
⑥ テスト・公開準備(1~2週間)
サイト公開前に、不具合のチェックや最終確認を行います。
主な作業
- 表示確認・動作テスト
- バグ修正・最終調整
- クライアント確認・承認
スケジュールのポイント
- 余裕を持ってバグ修正の時間を確保する。
- 公開後のフォロー期間を設ける。
サイト制作のスケジュール表作成ポイント
① 逆算してスケジュールを組む
公開日を決めたら、各工程に必要な期間を割り振り、逆算してスケジュールを作成します。
② クライアント確認のスケジュールを考慮する
- 確認・修正期間 を各工程ごとに確保する。
- 返答が遅れるリスク を考えて余裕を持たせる。
③ バッファ(予備期間)を設ける
突発的な修正やトラブルに備え、最低でも1週間の余裕を確保しておく。
④ ガントチャートで管理する
スケジュールを可視化しやすい ガントチャート 形式にすると、進捗が分かりやすくなります。
まとめ
Webサイト制作では、各工程を適切に計画し、スケジュール表を作成・管理することで、納期遅れや手戻りを防ぎ、期待通りのサイト制作が行えます。
- 逆算してスケジュールを組む
- クライアント確認のスケジュールを確保する
- 余裕を持ったバッファを設定する
- ガントチャートで進捗を可視化する
これらを意識しながら、効率的にWebサイト制作を進めましょう!
それでは、またお会いしましょう。
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