「HSPは病気ではなく気質」
私がこの特性に気付いたのは2021年とあるYouTubeで、HSP特有の生きづらさを発信している動画をみたことがキッカケでした。
この記事では、HSPの種類からHSP特有の「生きづらさ」「HSPとの向き合い方」について考えていきます。

HSPってなに?どんな症状なの?



HSPは、生まれつき「感受性が強くて、とっても繊細な人」のことを言うよ~
HSPについて
HSPについて、細かい話をするとたくさんの症状があるのですが、ざっくり以下のような感じです。
HSS型HSPさん
好奇心旺盛で、刺激を求めて新しいことにも挑戦するが、実は繊細で疲れやすく、飽きっぽい。
HSPさん
内向的で人一倍繊細。一人の時間が好きで、共感力が高い。
匂いや音、光に敏感。
HSSさん
好奇心旺盛で、刺激を求めて新しいことに挑戦する。
小さいことは気にしないワカチコタイプ。
非HSS・非HSPさん
内向的ではないが、特に好奇心を持つこともなく、冷静に物事に取り組むタイプ。
以下の図で、私は右上のHSS型HSPに当てはまります。


私の「生きづらさ」の原因
私は、なんともいえない「生きづらさ」にずっと悩まされていました。
日常生活を普通に送っている人たちを見て、「どうして自分はこんなにも違うのか」と違和感を感じて生きてきました。
日常生活で主に以下のようなことが、日々私を疲れさせていました。
- 他人の発言や行動の意図を深読みしてしまい、気になり続ける。
- 誰かが受けた嫌なことに強く共感して、自分も同じように嫌な気持ちになる。頭から離れない。
- 自分の発言や良かれと思ってとった行動が適切だったかを後から悩み続ける。
- 仕事でやり残したことや、翌日やるべきことについて心配する。眠れない。
- なにかに没頭すると抜け出せないことがある。
- 責任感が強すぎて、つい無理をしてしまう。
このように、今日気になったことや明日のことを考えると夜も眠れないことが頻繁にあり、毎日心身ともに疲れ果てていました。
また、新しいことに挑戦することは大好きで何かを始める行動力はあるのに、すぐに飽きてしまう。
そんな自分を「また続かなかった…私ってやっぱりダメだな。」となにに対しても継続できない自分にも失望するばかりでした。


しかし、ある日YouTubeを観ていたところ、私と全く同じような症状が出ている方に出会いました。
ここではじめて、HSS型HSP について知り、「これが私なんだ」と理解できるようになり、「私だけではないんだ」とわかったことで、少しだけ気持ちが楽になりました。
忘れっぽさとADHDへの疑念
私は昔から忘れっぽいところがあり、ADHD ではないかと疑ったこともあります。
ADHD(注意欠如・多動症)は、
注意力が続きにくかったり(うっかりが多い)、衝動的な行動をとったり、多動(じっとしていられない)といった特徴を持つ発達障害の一つです。
好奇心が強かったり、アイデアが豊富だったりする素敵な一面もあります。
しかし、私は常に他人の目を気にし、相手の感情を察して困らせたくないという強い思いと、異常なまでの責任感 があります。
そのため、単純にADHDだけでは説明がつかない部分も多いのです。
実際に、きちんとした診断を受けていませんが、HSPとADHDが併発することもあるようです。
そんなとき、ネットで調べて以下のような記事を見つけました。
自分の性質に近いなと思うことも多くあったので、もし、私のように「ADHDの疑い」もある方は参考にしてみてください。
おおかみこころのクリニック新宿院 ADHDとHSPが併発する可能性も!生きづらさへの対処法を紹介
参照:心療内科、精神科「おおかみこころのクリニック新宿院」 ADHDとHSPの併発
忘れっぽさをカバーするための工夫
私は、日常生活や仕事での忘れっぽさをカバーするために、以下のような工夫をしています。
- スケジュール管理とアラームの活用
- メモを取る習慣
- 物を決まった場所に置くクセをつける
- ホワイトボードの活用
具体的には
- 1.スケジュール管理
-
カレンダー機能にアラームをかけて、予定時刻1日前と2時間前、5分前など忘れないような工夫をしています。
- 2.メモをとる習慣
-
メモ帳アプリやLINEで一人だけのグループを作って、忘れたくないことはすぐメモしておきます。
- 3.物を決まった場所に置くクセをつける
-
これは長年の私の悩みでした。
「ここに置こう!」と決めても、いつの間にか別の場所に置いてしまい、習慣化するのがとても難しかったです。
そこで、外出時に必ず通る玄関に目をつけました。
玄関に物を置く専用のスペースを作り、帰宅したときは必ずそこに置くことを意識し、少しずつ習慣として定着させました。
- 4.ホワイトボードの活用
-
100円均一で小さめのホワイトボードを購入し、毎日必ず通る目立つ場所に設置しました。
小学生の頃、親がやってくれたような感じで(笑)。持ち物リストのような形にして、忘れてはいけない物をリストアップ。
出かける前に自分で一つずつチェックできるようにしてます。
これらの工夫と癖付けをすることで忘れっぽさは少しカバーできるようになりました。
気をつけていても、うっかりミスはありますが、家での私と比べると仕事ではほとんどその症状はでていません。
会社では、付箋アプリを使用しています。
職場での自分と本当の自分
職場では、さっぱりした性格で「小さいこと気にしなそうだよね。」「しっかりしてるよね。」と言われることが多いのですが、本当はそんなんじゃなく、ねっとりした性格で、ウジウジしてるんです。
上でお話したように、私生活もガサツで全くしっかりなんてしていない。
人から見える自分と本当の自分とのギャップも大きく、
もともと低かった自己肯定感がさらに下がっていきました。
好奇心と内向性のバランスの難しさ
私は好奇心が旺盛で、新しいことに挑戦するのが大好きですが、引っ込み思案なところがあります。
明るく振る舞うことは得意な方なので、周りからは明るく元気そうに見えるようですが、実はその裏で多くのエネルギーを使い果たし、時には自滅してしまうこともあります。
「やりたいこと」を優先してきたこれまで
仕事では、キャリアを積むことよりも自分がやりたいことや学びたいことを優先してきました。
3年間同じ会社に勤めても、体感的にはその3倍(9年)くらい働いたように感じます。
もちろん、お給料をいただいている以上、自分がやりたくない業務が含まれていることも理解しています。
それでも、興味のあることに挑戦できる瞬間が何よりのモチベーションになってきました。
頑張りすぎてしまう性格
会社ではたくさんのストレスがあり、
「働いている人みんな我慢してるんだから、自分も頑張らなくちゃ!」
と、必死に食らいついた時期もあります。
でも、自分の性質をきちんと理解していないと、程よく休憩したり、手を抜くこともできず、無理をし続けた結果 体が先に壊れてしまうんですよね。
自分のペースで生きる大切さ
最近は、無理せず自分のペースで自分を大切にすることの大事さを痛感しています。
やりたいことに夢中になることも素敵なことですが、それを長く続けるためにも自分自身を守ることが必要だと感じる日々です。
自律神経失調症との闘い
上でお話したように、常に疲労感との闘いで、無駄に責任感が強く、仕事で体を酷使し無理をしました。
毎晩、体が大きく震えるほどの激しい悪寒がしたあと40度近くの高熱が出て、シャワーでも浴びてきたの?というほどの尋常じゃない量の汗をかきました。
日中は微熱が出ている状態がデフォルトで、「体が急に熱くなったな」と感じるとすでに高熱が出ているのですが、30分~1時間で下がっており、そんな状態で仕事をする日々が続きました。
心だけではなく体も不調をきたし、
自律神経失調症 になっていました。
そして、全身のありとあらゆるリンパ節が大きく腫れてしまい、入院を余儀なくされました。
心と体を壊して見つけた自分との向き合い方
入院を経験したことで、「心と体のバランスを大切にすることの重要性」を自分の身をもって学んだのです(病気になってからでは遅すぎる)。
これを機に、自分自身を大切にして、無理をしない、無理をしすぎない生き方を選ぶようにしました。
以下のような方法で私は自分と向き合っています。
- 自分の感情を大切にして無理をしない!
- 必要に応じて休息は取る!
- 自分に合った環境を選ぶ!
もしかすると「なんだ、そんなことか。」と思った方もいるかもしれません。
HSPさんはとにかく「無理をしないこと」これが1番大事なことなんです。
HSPの方は自己肯定感が低くなりがちで、「甘い考え」や「逃げ」と思い込むことがありますが、そんなことはありません。
向き合おうとする姿勢は、自分自身を守るためにとても大切なことなんです。


事業を始めることで得た自己肯定感
心と体両方元気でなければ、仕事は続けられないことがわかったので(←当たり前のことが当たり前にできません)自分のペースで心と体のバランスを保ちながら働くために、私は事業を始めることにしました。
自分で決めた道を進むことで、ほんとに亀かと思うくらい少しずつですが自己肯定感が高まりつつあります。
まとめ|同じ悩みを持つ方々へ伝えたいこと
HSPで生きづらさを感じている方々へ伝えたいのは、
なによりも「自分自身を大切にしてほしい」ということです。
自分と同じ症状や理解がないと共感を得ることは難しいかもしれません。
誰にどう説明すればよいのか悩むこともあると思います。
でも、あなたは一人じゃないです。
SNSやYouTubeを通じて、同じ悩みを持つ人たちがたくさんいます。
その中で自分に合った対処法を見つけることもできます。
自分自身を労わり、あなたがやってきたことを自分で褒めてあげることで、心が少しずつですが楽になっていくはずです。
自分を追い込むのではなく、心と体をバランスよく保ちながら肩の力を抜いて生活していけるよう心掛けてみてください。
同じような悩みを持つ皆さんが、今より少しだけ「生きやすいかも」と思えるようになることを願っています。
では。