先日、友人に言われて気づいた、自分のちょっとした“特技”の話です。
とあるゲームアプリで、モザイクのかかったキャラクターを当てるクイズをやっていたときのことです。そのモザイクは、普通のぼかしではなく、荒いドット(四角いピクセルが5個くらい)みたいなものでした。
黄色と黒が2つ、赤が1つ…そんなふわっとした色の配置だけで、私は「あ、あのキャラじゃない?」とピンときたんです。
「え、なんでわかるの?プレイしてないのに!?」と友人に驚かれました。
私はこのゲームアプリのログイン勢で、性能やキャラクター名すら覚えてないのに、キャラの色やフォルムだけは頭に鮮明に残ってる…。
「確かに…なんでわかるんだろう?」と疑問に思い、調べていくうちに見つけたのが「視覚認知」というワードで、HSPの自分にも深く関係していることがわかってきました。
今回は、そんな「視覚認知ってなに?」「HSPとどう関係あるの?」「どんな仕事に活かせるの?」といった話を、私の体験を交えてご紹介します。
そもそも視覚認知って?
ざっくり言うと、「目に入った情報を理解して処理する力」です。
以下のような特徴があります。
- 色や形、配置パターンを素早く見分けられる
- 一部だけの情報から全体像を想像できる
- 昔見たものを視覚的に思い出しやすい
この力が強い人って、実は「感覚派」なHSPさんに多いとも言われているんです。
私自身もHSP気質があるので、思い当たる節がたくさんあります。
HSPと視覚認知の関係って?なんで「見た目の違和感」に気づきやすいの?
HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)は、音や匂い、人の気配なんかに敏感と言われることが多いですが、“視覚”に敏感な人もけっこういます。
たとえば、「なんかこの部屋、落ち着かないな…」と思ったら、ポスターの位置がちょっとズレてたり、いつもと違う小物が置いてあったり。
そんな微妙な変化にすぐ気づくのは、“見る力”=視覚認知力の高さにつながってます。
それはHSPだから視覚認知が高いの?それとも、視覚認知が高いからHSPっぽく感じるの?って話になるんですが…
これはもう、“どっちが先か”はハッキリ言えないニワトリと卵みたいなものです。
でも確かなのは、視覚からの情報をキャッチする力が強い人は、「空気の違い」や「ちょっとしたズレ」にも自然と気づきやすいので、結果的にHSP的な感覚と重なりやすいってことになります。
中には、「音よりも匂いよりも、まず“見た目の雰囲気”で気分が変わる」っていうHSPさんもいます。
感覚のなかでも“視覚優位”なタイプってことですね。
「視覚認知が高い=デザインができる」わけじゃない
「視覚認知が高い」と聞くと、直感的に映像系やデザイン系が得意な感じしませんか?
ここが面白いところなんですが、視覚認知が高くても“デザインができる”とは限らないんです。
というのも、デザインは「ただ見る」だけじゃなくて、
- 見せたい情報をどう配置するか
- 配色や文字のバランスをどう取るか
- ユーザーが“使いやすい・見やすい”と思うかどうか
…といった「意図的に組み立てる力」が必要だったりします。
私も今、WEBデザイナーとして仕事をしていますが、最初の頃「なんか変だな」「しっくりこない」「気持ち悪い」という違和感にはすぐ気づけても、どう直せばいいかわからないことが多々ありました。
視覚認知の強さはデザインにどう活かせるのか?
とはいえ、視覚認知が高いのはすごい特技で、こんなメリットがあります。
- 配色やレイアウトの“違和感”にすぐ気づける
- 他の人のデザインからパターンや法則を見抜きやすい
- 細かいバランスや色の差にも敏感
これらは、デザインの引き出しを増やすうえでかなり武器になります!
ただしそれを「魅せるデザイン」に落とし込むには、理論や経験の積み重ねは必要だなと感じています。
見る力+作る力=強みになる
私の場合、ゲームのモザイクキャラで“なんとなくわかる”感覚と、デザインで“違和感に気づく”力は似ているなと思ってます。
それを仕事に活かすには「なんで違和感があるのか?」「どう直せば良くなるのか?」を言語化・実践する力が必要でした。
今も試行錯誤中ですが、
- いいなと思ったデザインを分析してみる
- 配色やレイアウトの基本を学ぶ
- 自分の「なんか変」を信じて検証してみる
こういった積み重ねが、「視覚認知」という自分の感覚を強みに変えてくれると感じています。

視覚認知の強みが活きる仕事①|WEBまわりのクリエイティブ職
サイトやアプリの「見やすさ」「使いやすさ」を形にする仕事たち。
細かい違和感や構成のズレに気づける目が、大きな武器になります。
WEBデザイナー
WEBサイトの見た目をデザインする仕事。
色・フォント・余白の使い方にこだわるので、ちょっとしたズレやごちゃつきに敏感な人に向いています。
UI/UXデザイナー
アプリやWEBサイトを「使いやすく」設計する仕事。ボタンの位置や動線、見た目の分かりやすさなどにこだわります。
直感的に「なんか使いづらいな…」と気づける人にはぴったり。
WEBディレクター / アートディレクター
制作チームをまとめて、全体のビジュアルや構成を整える役割。
全体を俯瞰しつつ、細部に気づける視点が大事。デザインも構成も気になるタイプの人に◎。
SNSマーケター(デザイン寄り)
InstagramやXなどに投稿する画像や動画の構成を考える仕事。
写真の選び方やレイアウトにこだわる人には楽しい分野です。

視覚認知の強みが活きる仕事②|デザイン・表現系の仕事いろいろ
紙もの・映像・空間など、WEB以外のジャンルでも“見た目に強い人”が活躍中。
「色」「配置」「違和感への気づき」が、どの職種でも武器になります。
グラフィックデザイナー
チラシ・ポスター・ロゴなど、印刷物や広告の見た目をつくる仕事。
レイアウトのバランス感覚や、色合わせのセンスがそのまま活きます。
映像クリエイター / 動画編集者
映像のつなぎや文字の出し方、テンポのよさなど、細かい演出が大事な世界。
ちょっとしたタイミングのズレに違和感を覚える人に向いています。
空間デザイナー / ディスプレイ・装飾スタッフ
お店の展示やイベント会場の装飾を手がける仕事。
配色や高さ、奥行きのバランスにこだわる人に向いています。
視覚認知の強みが活きる仕事③|デザイン職じゃないけど“目の力”が光る仕事
あまり知られてないけど、「気づける力」が必要な仕事もいろいろ。
見落とさない力や「おかしいかも?」とピンとくる直感が役立ちます。
品質管理・検査(製品チェック)
商品や印刷物のミスを見つける仕事。
ちょっとした色の違い、印刷のズレ、形のゆがみにも気づける人には相性ばっちりです。
ゲームやアプリのテスター
バグや違和感のある動きを見つける仕事。
「なんか挙動がおかしい」「表示がちょっとズレてる」そんな“違和感センサー”が活かせます。
校正・校閲
文章のミスを見つける仕事だけど、文字のズレや余白の違和感など“見た目”への意識も大事。
レイアウトまで気になる人には向いています。

最後に
視覚的な感覚は単にデザインの仕事にとどまらず、他にも多くの分野でその能力を活かすことができます。
自分の特性を活かして、今まで気づかなかった新しい仕事に挑戦してみるのもアリかもしれませんよ!
どの職種も、視覚的な理解力を持っているあなたにぴったりのフィールドがきっと見つかることを願ってます。では、またお会いしましょう!

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