「楽しみにしていた予定なのに、当日になると急に気が重くなる――」
誰かと会う約束、イベント、ちょっとしたお出かけですら「行きたくない…」という気持ちが湧き上がってくる――そんな経験、ありませんか?
HSP(Highly Sensitive Person:繊細さん)にとって、予定をこなすこと自体が大きなエネルギーを消耗します。
事前の準備、当日の人との交流、場の空気を読むこと、すべてが神経を使う作業なんです。
そんな「当日ブルー」に悩むHSPさんへ。
「相手に迷惑をかけたくない」「ドタキャンなんて絶対できない」という思いから、自分の心をつい後回しにしてしまう。
そんな私自身の体験から見つけた、自分を大切にしながら約束を守るコツをHSPさんにお届けします。
自分を守るためにできることは、「安請け合いしないこと」と「自分の気持ちに余白を残すこと」です!
「当日行きたくない症候群」の正体を知ろう
なぜ、HSPさんは当日になると行きたくないと思うのでしょうか?
多くのHSPさんに共通する心理パターンがあります。
HSPが「当日行きたくなくなる」主な理由
- 予定を入れたときは大丈夫だと思っていた(もしくは断れなかった)
- 予定日が近づくにつれて、心と体に不安や緊張が蓄積される
- 予定当日になると、感覚が敏感になりすぎて外部刺激への抵抗感が強まる
- それでも「約束だから」と無理して行く決断をしてしまう
HSPの方は感覚の処理能力が高く、五感からの情報をより深く処理する傾向があります。
そのため、人混み、音、光、匂いなど、普段から多くの刺激を受け取りやすく、予定日が近づくにつれてその不安が増幅されるのです。
HSPが「当日しんどくなる」のはワガママじゃない
当日しんどくなる自分に対して罪悪感を覚えるのもHSPの特徴です。
でも、それは決して「怠け」でも「わがまま」でもありません。
HSPの特性を理解しよう
以下のような項目にあてはまりませんか?
- 断るのが苦手 – 他者の期待に応えたい、相手を喜ばせたいという気持ちが強い
- 気を遣いすぎる、空気を読みすぎる – 周囲の微妙な変化に敏感で、常に「迷惑をかけていないかな」と気にしすぎる
- 当日も「相手に迷惑かけたくない」と無理してでも行く – 約束を守ることに高い価値を置いている
- 心と身体は悲鳴を上げているけど、それすら押し込める – 自分よりも他者を優先する習慣が身についている
→ あなたが悪いんじゃありません。
むしろ、人の気持ちに寄り添いすぎるほど優しいんです。
でも、その「優しさ」が自分を追い詰めてしまっていること多くありませんか?
HSPのための予定管理術
ドタキャンはしたくない、でも当日になると行きたくなくなる。
この矛盾した状況を解決するには「予防」が必要です。
自分のエネルギーレベルを理解して、無理のない予定の立て方を身につけましょう。
安請け合いを減らす「5つの予防策」
① 「即答しない」習慣をつける
「予定確認してから返すね」という一言を口癖にしてみる!
ついその場のノリや、空気を壊したくないという思いで、「予定空いているよ!」なんて返事をしてしまうことがありますが、こういった即答を避けることで、自分のキャパシティを確認する時間が生まれます。
② カレンダーや手帳を見てから判断する
新しい予定を入れる前に、その前後の日程に何が入っているかを必ずチェック!
特に大きなイベントの前後は、回復のための時間を確保することが大切です。
大きなイベント例:
- 遠出する予定の前後
- 残業続きで心身ともに疲れているとき
- 病院や美容院など行く日が決まっている週
- 他の人と予定を入れている前後
など
③ 誘いへの返事は「24時間ルール」を適用する
どんな誘いでも、少なくとも24時間は考える時間を持つ!
24時間ルールを設けることで、その場の雰囲気や相手への配慮だけで決めてしまうことを防げます。
「考えさせてほしい」と伝えるのは、誠実な対応です。
④ 少しでも「無理しそう」と感じたら断る
直感を大切にしましょう。
「ちょっと厳しいかも」「気が乗らない」という感覚は、あなたの身体からの大切なメッセージです。
無理をして後悔・疲弊するより、正直に断る方が長期的にみると良い関係が築けます!
⑤ 予定のバランスを意識する
1週間の中で、社交的な予定と一人で過ごす時間のバランスを取りましょう。
HSPの方は特に「充電時間」が必要です。
連続した予定は避けて、回復のための日を意識的に確保しましょう。

HSPのための「当日の乗り切り方」
どんなに注意していても、時には「行きたくない日」が来ることもあります。
そんな時のための対処法も知っておきましょう。
当日の気持ちを楽にする工夫
- 時間の余裕を持つ
-
準備や移動に焦りが生じないよう、普段より多めに時間を確保する
- エネルギー回復グッズを持参する
-
イヤホン、好きな香り、心落ち着くお守りなど、あなたを守るグッズ・アイテムを持ち歩く
- 「退避プラン」を立てておく
-
いつでも帰れるよう交通手段を確保しておく。「少し早く帰る」言い訳も準備しておくと安心
- 小さな回復時間を作る
-
トイレ休憩や水分補給の時間を使って、短い深呼吸やストレッチで気持ちをリセット

HSPさんは「断る」ことで優しくなれる
HSPさんが当日しんどくなるのは、心が弱いからではなく、
「相手のことを考えすぎて、自分の気持ちを後回しにしているから」です。
だからこそ、無理に頑張る前に、予定を入れる段階で少しだけ自分を守ってあげることを意識してみてほしいです。
それは、自分にも相手にも誠実な選択です。
今日からできる小さな工夫
- その場で即答せず、「予定を確認してから返事する」を習慣にする
- 前後の予定や心の余裕を意識してスケジュールを立てる
- 「断る=悪」ではなく、「自分と相手の関係を長く大切にするための選択」だと捉える
自分のキャパシティを知って、「心に余白を残すこと」無理しないを心がけると毎日が今より少し楽になります。
優しさを他人だけでなく、自分にも向けてあげましょう!
では、またお会いしましょう。
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