フリーランスや個人事業主として、クライアントに自分をしっかりアピールするため「ブランドロゴ」や「名刺」は必須アイテムです。
私、DTP(主に紙媒体のデザインを行う業務)経験がある現役Webデザイナーとして、ロゴ制作と名刺作成を外部発注してみた実体験を元に「ロゴデザイン・名刺デザイン作成依頼でやってはいけないこと」を8つの項目でまとめました。
著作権の取り扱いや二次利用の意味、納品データ形式、名刺作成時の注意点など詳しく解説しています。
「依頼してよかった!」と満足できるロゴや名刺を完成させましょう!
- はじめてブランド(屋号)ロゴを作成したい方
- はじめて名刺を作る方
- 外部に依頼するときの「やってはいけないこと」と「やっておくべきこと」を知りたい方
- 二次利用や著作権について知りたい方
- 納品データの形式について知りたい方
- ロゴ作成や名刺作成の流れを理解したい方
ロゴ制作と名刺制作はココナラで依頼
フリーランスや個人事業主としてクライアントに初めて会うとき、名刺(ロゴ入り)は「自己紹介の第一歩」です。

クライアントとの挨拶に向けて、ロゴデザインと名刺デザイン両方の制作は、ココナラ(スキルマーケット)にて、自分で選んだロゴデザイナーさんへ依頼しました。
自分でロゴを作るよりプロに依頼する方が効率的
事業を立ち上げたばかりの方の中には、「自分でロゴを作りたい!」と考える方がおられますが、
私は、プロにお任せした方が絶対に良い と思います。
ロゴ制作には、その道のプロがおり、ヒアリングを行い「伝えたい想い」に合わせてデザインで表現してくれます。
そこまで高価なものではないですし、特に事業立ち上げ当初はやることが多いはずです。
ロゴ制作や名刺作成は外部(その道のプロ)に依頼して、その間、開業準備など今やるべきことに時間が使った方が効率的です。
自分で作ると将来的なリスクが高い
たとえば、
自分でネットで探したイラストやロゴ(フリー素材など)を使って制作すると…
将来的に商標を取得しようと思ったときに登録できなかったり、著作権にひっかかる可能性が高くなります。
そういった理由もあって、オリジナルロゴ制作はプロのデザイナーに依頼することをすすめています。
ココナラで依頼して良かったポイント
私がロゴ制作依頼で利用したのは「ココナラ」です。
ココナラでロゴデザインと名刺を依頼して良かった点は以下の通りです。
- ヒアリングが丁寧
- 選べるパターン提案
- イメージ通りのデザインに仕上げてくれる
- 自分の予算に合わせて発注できる
- 自分の好みやブランドイメージに合うデザイナーを見つけやすい
デザイナーさんがしっかりとビジネスの特徴を捉え、細かな要望にも柔軟に対応してくれました。
そして、満足度の高い名刺が完成しました!
ロゴ作成と名刺を同時に依頼する3つのメリット
ここでは、デザイナーとしての視点も含めながら解説していきます。
ロゴと名刺を一緒に依頼することで、ビジネス全体のイメージが統一されるので、クライアントに強い印象を与えることができます。
一貫性のあるデザインは、ブランディングの重要な要素になるため、これからビジネスを始める方にとっておすすめの方法です。

ロゴと名刺を一緒に作成すると、以下のようなメリットがあります。
1.一貫性が保たれる
ロゴを作成する段階で、どのような業種か、コンセプトやターゲット、「私の想い」をデザイナーさんに伝えています。
そのため、デザイナーさんは「どんな目的で使うのか」「どんな想いが込められているのか」をよく理解してくれています。
制作いただいたロゴを元に名刺をデザインしてもらえば、全体のデザインに一貫性が出て統一感を持たせることができます。
ビジネス全体のイメージをしっかりと相手に伝えるためにも一緒に依頼するのがオススメです。
2.コミュニケーションがスムーズ
すでにビジネスのコンセプトを理解しているデザイナーさんに続けて名刺も依頼すれば、何度も同じ意図を説明することもないですし、ロゴデータを渡すなどやりとりの手間が省けるので、時短に繋がります。
3.コストパフォーマンスの向上
ロゴと名刺を別々に依頼するよりも、セットで依頼することでデザイン料や調整の手間が減り、コスト面でも効率的です。
複数回のデザイナーとのやり取りが少なくなり、時間とコストが節約できます。
ロゴデザインや名刺依頼で「やってはいけないこと」
デザイナーにロゴデザインや名刺デザインを依頼する際、「やってはいけないこと」と「やっておくべきこと」があります。
制作後のトラブルを避けるために、あらかじめ確認しておくべき8つのポイントがあるので依頼前に必ず確認しておきましょう!
1. 著作権や使用権を確認しない
ロゴや名刺のデザインが完成した後、「このロゴって自由に使っていいの?」と不安になるケースがよくあります。
多くの場合、ロゴや名刺の著作権はデザイナーさんにあります。これを知らずに使い方を間違えると後々トラブルになってしまうことも。
やっておくべきこと
自由に使いたい場合は、どこまで許可されるかを明確にすることが大切です。私の場合は「著作権譲渡」をお願いしました。
依頼時に「著作権譲渡」や「使用権」について必ず取り決めましょう。
2. 二次利用について話し合わない
二次利用とは、ロゴやデザインを別の用途(当初依頼した用途以外)や別媒体で再利用することです。
例えば、名刺以外にウェブサイトやグッズに使いたい場合、最初に確認しないと後から追加費用が発生することがあるため、二次利用が可能かどうかも事前に確認しておきましょう。
やっておくべきこと
ロゴをどんな用途で使うかを事前にデザイナーさんに伝えましょう。
最初の段階では他の媒体で利用予定がなくても事前に多くの用途を伝えておくと安心です。
- 名刺
- 封筒
- 看板
- 広告チラシ
- ウェブサイト
- 商品パッケージ
- オリジナルグッズ
など
具体的な利用範囲を共有することで、最初から適切な契約ができます。
この場合、契約書を取り交わすか、請求書や見積もりの段階で『二次利用可能』である旨を明記してもらうようお願いすると安心です。
3. 勝手に色やデザインを変更する
後から「ロゴの色を変えたい」「名刺デザインをちょっと修正したい」ということはよくありますが、「少しだから」と 勝手に変更するのはNG です。
デザインには著作権があるため、無断で手を加えるとトラブルになる可能性があります。
やっておくべきこと
依頼時に、色やデザインの変更が可能かどうかをデザイナーさんに確認しましょう。
また、変更が可能な場合の料金や条件(たとえば納品後一定期間のみ無料修正など)についても、しっかり話し合っておくと安心です。
4. 商標登録を考えずに進める
依頼時に商標登録を視野に入れていない場合、デザインが他の商標と似ていて登録できないリスクがあります。
やっておくべきこと
商標登録を検討している場合は、デザインが完全オリジナルであることを確認してください。
必要に応じてデザイナーさんと相談し、第三者の著作権を侵害していないかを確かめましょう。
5.データ形式を確認しない
納品データの形式が自分の用途に合っていないと印刷ができなかったり、画質が悪かったりすることがあります。
ウェブ用の低解像度データでは印刷物には不十分です。
特にビジネスで使うロゴでは注意が必要です。
やっておくべきこと
一般的な形式には次のようなものがあります。
用途に合わせて必要な納品形式を伝えましょう。
- Aiデータ(Adobe Illustrator)またはEPSデータ
-
再利用性が高く、印刷用に最適なデータです。
印刷用で納品してもらう場合、アウトライン化前とアウトライン化後の両方納品してもらえるか確認しましょう。
アウトライン化前データはテキスト修正が可能です。
特に個人事業主で、はじめて名刺作成する場合、記載する項目が追加になったり変更が多いはずなので確認しておくと安心です。
- PNG形式やJPEG形式
-
pngファイルやjpgファイルはウェブ用に適した形式ですが、解像度が足りないため印刷には向いていないことがあります。
名刺やパンフレットなどの小さいサイズでも鮮明に印刷するために、300dpi以上の解像度を指定しましょう。

6.入稿作業の対応範囲を決めない
名刺を作成する場合、「デザインはできたけど、印刷の準備が分からない…」という状態になりがちです。
特に初めての名刺制作では、印刷会社への入稿がスムーズにいかない場合があります。
やっておくべきこと
特にDTP(デスクトップパブリッシング)デザインの知識がない場合、デザイナーさんに入稿作業までお願いした方がスムーズに進みます。
もし、自身でオンデマンド印刷などを検討している場合は入稿データ作成が必要になるため、Aiデータまたは発注する印刷会社の入稿形式で納品してもらうようにしましょう。
7.修正回数を確認せずに依頼する
デザイナーさんによって、「修正は2回まで」や「修正無制限」など修正回数にさまざまな条件があります。
何度でも修正してもらえると思っていたのに、回数制限があった場合、満足できないデザインになってしまう可能性があります。
やっておくべきこと
修正回数の上限を確認するのはもちろん、「デザイナーさんがどれだけこちらの意図を理解してくれるか」を重視しましょう。
上限2回よりも無制限の方が一見良さそうに思えるかもしれませんが、質を重視する場合、信頼できるデザイナーに適正な費用をかけて依頼することが大切です。
8.コストだけを優先する
「安く依頼できたけど、デザインがイマイチだった…」というケースもあります。
コストだけを優先すると、クオリティや納期に影響が出ることがあります。
せっかく外部に依頼しているのに、納得いかないデザインとなってしまってはもったいないです。
やっておくべきこと
「コスト」「品質」「納期」のバランスを考えて、自分に合ったデザイナーさんを選びましょう。
安さに惹かれすぎず、自分の優先順位を明確にすることがポイントです。
- コスト重視
-
予算内で収めたい場合は、修正回数や納品形式に制限があるプラン、駆け出しのイラストレーターさんに依頼すると良いかもしれません。
駆け出しのデザイナーさんやイラストレーターさんは掲載できる実績がほしいため、実績紹介OKという条件付きで相場よりも安い費用で依頼できる可能性があります。
- 品質重視
-
デザイナーの経験やスキルを重視し、費用が多少かかっても自分が望むデザイン・高クオリティなデザインを求めるのであれば、修正回数にとらわれず信頼できるプロに依頼しましょう。
- 納期重視
-
名刺をすぐに準備する必要があり、納期が厳しい場合には何度も修正を繰り返すよりも、初回のヒアリングをしっかり行っていただける方、実績がある方を選ぶと良いです。
短納期で高クオリティは難しいため、高額でも制作会社に依頼するか出品しているサービスのお届け期間などもチェックしましょう。

上記の8つの注意点を押さえておくことで、依頼時にスムーズなコミュニケーションが取れ、完成後も安心してロゴや名刺を活用できるようになります。
以下、ココナラでのデザイナーお届け日数です。納期が決まっている場合は質問もできるので、気になるデザイナーさんがいたら相談してみましょう。

印刷会社は慎重に!サンプル取り寄せで比較
デザインが決まったら次は印刷です。
でも、どんな紙や仕上がりが自分に合っているのか、最初は分かりませんよね。
そこで、私は4つの印刷会社からサンプルを取り寄せました。
サンプルを取り寄せた理由
- 紙質や厚みを実際に触って確認したい!
- エンボス加工(デボス加工)、どんな色味がでるのかなど仕上げを目で見てチェックしたい!
サンプルを取り寄せた4つの印刷会社
以下で紹介する4社は名刺サンプルの取り寄せが無料でした。
各社のサンプルを比較し、一番気に入った「名刺良品」さんに発注しました。
実際に手に取ることで紙質の違いがはっきりと分かります。特に名刺は「触った感覚」が相手に与える印象を大きく左右するため、とても重要なポイントです。
相手から名刺をもらったとき、ペラペラだと少し気になりますよね。
サンプルは無料で取り寄せできる場合もありますが、有料で取り寄せるケースなどさまざまです。
初めての名刺作成であれば、まずは無料で取り寄せ可能な印刷会社を選んで、印刷の種類や仕上がりを実際に手に取って確認してみましょう。

名刺は少量発注でOK!変更に備えよう
名刺作成が初めてなら、最初は 50枚程度で十分です。
以下の理由から、大量に発注する必要はありません。
- 最初のうちは名刺交換の機会が少ない
- メールアドレスや連絡先など項目が(増える)変更になる可能性が高い
- 名刺は比較的安価なので、デザインをアップデートしやすい
気軽に少量で発注し、必要に応じて修正・アップデートしていくスタイルがオススメです!
まとめ
フリーランスや個人事業主にとって、名刺は「顔」であり、大切なツールです。
しっかりと時間をかけてコンセプトやデザインを練り、印刷にもこだわることで相手に良い印象を与えることができます。
ロゴデザインを専属で行っているデザイナーさんは、ヒヤリングも丁寧ですし、ブランディングに強いです。
きちんと事業やコンセプトを理解してくださる信頼のおけるデザイナーさんに出会えること願っています。
本記事にかいた「ロゴ作成でやってはいけないこと」に注意しながら、自分だけのオリジナル名刺を楽しみながら作ってみてください!
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